ウソをつくのを面白がっているだけか、それとも相手をだまそうとしているのか? どう注意すべきか悩む、子どものウソ。AERA with Kids+の連載「小川大介の『才能が見つかる!』子育て相談」では、教育家で見守る子育て研究所所長の小川大介さんに、子どもの成長段階によって異なるウソと注意のしかたについて聞きました。(聞き手/AERA with Kids+編集長 鈴木顕) ※前編<お菓子を勝手に食べて「僕じゃない」と言う10歳男子 「ウソはダメ」の声掛けはあまり“効果がない”と専門家が話す理由>から続く

MENU 「5歳のウソ」と「8歳のウソ」は違う!? 「ダメなウソ」の基準はきちんと伝えて! 「人のせい」をやめさせるには?

「5歳のウソ」と「8歳のウソ」は違う!?

――読者からの相談で、10歳のお兄ちゃんがウソをつくせいか、8歳の妹や5歳の弟もよくウソをつくというお話がありました。小さな子のウソ、どうとらえたらいいでしょう?

 5歳と8歳とではウソの意味合いが違うと思います。ウソというのは事実と違うことを口にする行為で、目の前の場面以外の場面を思い浮かべることができて、説明するボキャブラリーも必要です。また、親の考えを推測して違うことを答えるという、共感力や推測力も使う。5歳の弟さんは成長とともにその力がついてきているので、「知的な遊び」としてウソをついているのでしょう。

 一方、8歳の妹さんはウソをウソとして使っていると考えられるので、親御さんは「やめてほしい」とちゃんと説明したほうがいいでしょう。「あなたはウソをつくことで一時的にラクになるかもしれないけど、ママやパパの経験から言うと、小さなウソをつくとそれがどんどん大きなウソになって、信頼されなくなってお友達がいなくなっちゃうよ。ママやパパはあなたにそうなってほしくない、みんなに信頼される人でいてほしいよ」といったことを真摯に伝えてみてください。

 でも時には、お子さんがしんどかったりごまかしたりしたくなってウソをつきたくなることもあると思います。そういう時には「『こういう理由で困ってウソついちゃった』とあとから頑張って正直に教えてくれるとうれしいな」などとお子さんに語りかけてみるのはどうでしょうか。

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