小学校の支度も宿題も自分で完璧にできるという小2の女の子。周りから見ればうらやましくも思えますが、親御さんは「頑張りすぎているのではないか、先生からの評価を気にしているようで逆に心配だ」と悩んでいる様子。教育家で、見守る子育て研究所所長の小川大介さんは「シンプルにできていることをほめてあげればいいのでは」と言います。AERA with Kids+の連載「小川大介の『才能が見つかる!』子育て相談」。今回は、頑張りすぎている子への対応についてアドバイスをいただきました。
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【相談内容】
2年生(7歳)の娘は、学校ではいわゆる「しっかり者」。学校の支度や宿題を自ら進んでするなど感心する半面、その目的が「先生にほめられたい」「失敗したくない」になっている気がして、いつか頑張りきれなくなるのではと心配しています。「先生の言うことがすべてではないよ、失敗してもいいんだよ」と伝えていますが、その声かけ自体も彼女の頑張りや価値観を否定してしまうのかなと思ったりもします。
【お子さんについての情報】
好きな遊びは、以前は編み物、本みたいなものを書くこと。最近は読書、マンガ、ぷにるんず。ほめられたときは、じっくり味わうタイプ。表面上は強がったり、ハグを拒否したり、あまり喜ばないけれど、じんわり噛み締めている様子。好きなことは、何かを作ること。最近は動画や本を見て、マジックを習得したり、ダーツを作ったりする。公園では友達がいたら鬼ごっこなどをして遊ぶ。少し前まではママと「一緒に」が強かった。初めての場所に行くときは、反射的に「行きたくない」と言うことが多い。いろいろみて、安心してから動き出すことが多い気がする(場見知り、人見知りが強いと感じるが、習い事の先生にはそんな様子はまったくないと言われる)。
「私はできてるよ」と伝えたいだけ
小川さん 「先生にほめられたいからかな」と感じるのは、どういうときですか?
相談者 例えば、自分で考えて書いたものに先生が二重マルをくれたとき、私は内容そのものが面白いなと思って声をかけたりするんですが、先生のマルによって彼女自身の評価が左右されてしまったりすることがあります。あとは「今日は先生にほめられた」とか「100点じゃなかった」とか、外発的なものに対するコメントが多いなと感じています。
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