「明和や刈谷は注目度が高く、おそらく高い倍率になるでしょう。しかも選択問題だけなので、上位層だけでなく中間層も取り組みやすいと感じるはずです。サンプル問題を見ましたが、当塾生なら対応できるレベルと感じました。私立に向けて勉強している生徒なら、負担も少なく受検可能です。私立は上位から下位までが競合すると考えていい」
24年度は、津島市に隣接する愛西市に私立・清林館中高が開校した。津島同様、グローバル教育をうたっており、競合が予測される。今まで私立中学がなく中学受験と無縁の地域だったが、一気に中学受験が広がりそうだ。
「公立の1次、2次試験日程の1月11日、18日は愛知の一部、あるいは岐阜、三重の入試日とかぶるので、同日を避ける私立も多いと思われます。入試日程が変わると難易度も変わってくる可能生が高い」(藤原さん)
さらに 今まで私立中学がなかった三河地区に25年度に刈谷が、26年度には豊田西・西尾・時習館が開校するため、中学受験地図も塗り替えられそうだ。ただし、公立中高一貫校の定員は80人。今まで受験を考えなかった層の参入も予想され、志望する児童が私立に目を向ける可能生も高い。中学受験の掘り起こしにもつながり、私立は「危機感を持ちつつ期待感もある」(藤原さん)という。
(文/柿崎明子)
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