例えば、ブロックが完成してから見せに来るのが好きだなとか、作っている最中に声をかけられるのは嫌がるなと思ったら、なにか親が困った「現象」が起きた時も、子どもが一回納得するまで待っておく、という対応が有効かもしれません。

 親に自分が作っているところをそばで見ていてほしい、でも手は出さないでほしい、というお子さんの場合は、「現象」が起きた時には、子どもの背中に手を置いて「うんうん」と話は聞くけれど、こちらからは何も言わない。子どもがチラッと見たら「うん」と頷く、そんな対応がいいかもしれない。こんなふうに、自然な状態の時のお子さんの様子を、生活でのさまざまな対応に応用していけると思います。

――この連載は、「悩みをポジティブに変える」がテーマですが、子どもへの理解が深まれば、悩みに距離をとって考えられそうですね。

 子どもはどんどん成長していきますから、存在自体がポジティブなんです。だから、ポジティブなものを勝手にネガティブだと思い込んでいた大人が理解を変換したら、ポジティブをポジティブと思えるようになりますよ!

(構成/布施奈央子)

※小川さんのYouTubeチャンネル「小川大介の『見守る子育て研究所®』」や、AERA with KidsのYouTubeチャンネルで、小川さんの話を動画で配信しています。

※前編<子どもの問題行動は本当に「問題」なのか? 教育の専門家が現代社会に警鐘を鳴らすワケ>から続く

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