「仲よしの友達はできるかな」「新しいクラスになじめなかったらどうしよう」。入学・進級を迎える新年度は、親が子どもの人間関係にいちばん気をもむ時期。そこで、親の心に余裕が生まれる五つの心得を専門家にうかがいました。親が大らかになれば、子どもものびのびと過ごせます。子育て情報誌「AERA with Kids22年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。

MENU 親の不安は、子どもにダイレクトに伝わる 言い方を少し変えると、子どもはラクに話せる 子どもの人間関係 親の見守り5つの心得

親の不安は、子どもにダイレクトに伝わる

 新学期早々、学校から帰った子どもに「新しいお友達できた?」など矢継ぎ早に質問してしまった、なんて経験はありませんか?

 「親御さんたちのカウンセリングで感じるのは、子どもより 『親御さん自身』が、不安で仕方がない、ということです」と話すのは、埼玉学園大学大学院心理学研究科の藤枝静暁先生。子どもについ 「仲よしの○○ちゃんとクラスが分かれたらさびしいね」など親自身の不安を口にすると、その気持ちは子どもにそのまま伝播します。

 「ただでさえ、新しい環境でストレスがたまりやすい時期。前向きなことばをかけましょう。いっしょにご飯を食べながら会話をするなど、子どもが気持ちを発散できる時間を増やすといいですね」

 これは高学年も同様だそう。

 「学校はエネルギーを使う場所、家は存分にチャージする場所にしてあげましょう」

言い方を少し変えると、子どもはラクに話せる

 高学年になると、子どもが気持ちを話してくれなくなる場面も出てきます。「思春期にさしかかるころは、そういうこともありますよね。この時期に心がけたいのは、『学校でなにがあったの?』『なんで話してくれないの?』などと、無理に聞き出さないことです」と話すのは、心理学者の山脇由貴子さんです。

「ポイントは言い方。『どうした? イライラしてるね』『なんだか落ち込んでない?』とウォーミングアップ。話しやすい雰囲気をつくりましょう」

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AERA with Kids編集部
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