深呼吸で大事なのは、吸うことよりも吐くこと。呼吸が苦しくなってしまう過呼吸は、空気を吸いすぎちゃって起こるんだ。たくさん息を吐いたら自然と必要な分だけ空気が入ってくる。そうすれば、焦る気持ちも少しは落ち着かないかな。

 話している途中にだんだん息が上がっちゃうこともあると思うから、あらかじめ「ここでブレスを入れる」っていうのを決めておいてもいいかも。音楽にも、「ここで息を吸う」って場所があるよね。発表前に話す内容を見直して印をつけてみてね。

 すみれちゃんの相談文から推測するに、もしかしたらいきなり本番を迎えていないかな? 芸人もそうだけど、やっぱり人前に立つにはリハーサルが大事。家族に聞いてもらうでもいいし、今ならスマホで自撮りをして見返すでもいい。本番の前に練習しておけば、どこでつまずいてしまうかなどもチェックできるよね。今トラウマになりかけているクラスメートに笑われてしまった発表内容も、もう一度落ち着いて自撮りしてみない? うまくいったらそれを何回も見ることで、失敗体験が成功体験として上書きされないかな。

 よしおは大学受験のとき、過去の試験問題が載っている赤本を何回も繰り返し解いていた。何回もやったら答えがどんどんインプットされるのは当たり前なんだけど、解く度に正解率が上がるのが自信になったんだ。受験本番はその自信満々のまま、緊張とかのストレスなく挑めたんだよね。だから、何回も繰り返して自信をつけるのはおススメだよ!

■実はよしおも緊張しい

 すみれちゃんに緊張しない方法をいろいろと提案しているよしおだけど、実はよしおもすごく緊張しい。「そんなの関係ねぇ!」ってネタは、緊張しやすくて忘れっぽい性格にマッチしたネタでもあるんだ。緊張してネタが飛んだとしても、かんでしまったとしても「そんなの関係ねぇ!」って言えば成立するからね(笑)。

 舞台に飛び出すときは、はじめに必ず大きな声を出すことも意識している。「うぇ~い」とか「ピーヤ」とか、とにかく最初に持ちギャグを一気に出してしまうんだ。そうすることで、縮こまっていた筋肉が解放されて緊張もほぐれるんだよね。

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