■○と×には必ず「あいだ」がある
矢萩:まずはマルとバツには必ずあいだがあることを感じられる体験をしてほしいですね。バツだったけれど、さっきよりもマルに近づいたと実感したりとか。単純にマルかバツかで判断されて、「バツなんだからもう一度やりなさい」とお母さんに言われたら、そりゃあ嫌ですよ。
安浪:もし私がこのご家庭に指導に入ったとしたら、マルだけつけて、マルのついていないところはプイっとそっぽを向くようなら、正解したものをどうやって考えたか教えてって聞いて、気持ちよく解説させておしまいにしますね。問題を解くことが楽しいと思わせる。まずはそこからかなって思います。間違えた問題を今すぐできるようになる必要は全くないと思うんです。この後、4年、5年、6年で何度も出てくるわけですから。
矢萩:そうですね。問題を解くことと説明できることってまた違うスキルですし、説明することによって理解が深くなってより定着します。
安浪:教え子に「この問題、正解したなんてすごいじゃない!どうやって解いたか教えてよ」って言うとものすごくうれしそうに解説してくれます。その時に「〇〇の法則(〇〇は子どもの名前が入る)と名付けよう」なんて言うと、もう大喜びです(笑)。
(構成/教育エディター・江口祐子)
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