■「1泊旅行なんて言語道断」という塾も多いが…

矢萩:そうですね。まあ、そもそもの話になってしまうけれど、5年生ならまだ夏休みは余裕を持って遊んでもいいと思いますよ。煮詰まっているようなら、親から「ちょっと公園でも行ってみれば」と言ってあげたりして、切り替えてあげるのもいいかもしれない。

安浪:それは本当に思います。6年生になると、1泊でも旅行なんて言語道断、と言う塾や先生も多いですが、子どもの顔が疲れてきたな、と思ったら休憩は必要です。半日休みをとって映画に連れて行ってあげるのもおすすめです。近くのホテルに泊まってプールで泳いだり、ホテルの中で勉強したりして気分転換をしているご家庭もありましたよ。大人もそうですけど、子どももリフレッシュは大事です。「どうしたら残り、元気に勉強を頑張れそう?」と、親子で一緒にぜひ考えてみてください。ただ、子どものご機嫌伺いをしたり、おもねったりしないように。勉強は自分のためですから。

(※)算数の重要分野については、「AERA with Kids」のインスタグラム(aera_kids)内、7月13日実施の安浪京子先生によるインスタライブにて説明しています。

(構成/江口祐子)

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AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2022年 秋号 [雑誌]

朝日新聞出版

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安浪京子 矢萩邦彦
安浪京子 矢萩邦彦

安浪京子(やすなみ・きょうこ)/「きょうこ先生」として親しまれている中学受験専門カウンセラー、算数教育家。佐藤亮子さんとの共著『親がやるべき受験サポート』(朝日新聞出版)が好評。最新刊は『中学受験にチャレンジするきみへ 勉強とメンタルW必勝法』(大和書房)。

矢萩邦彦(やはぎ・くにひこ)/「知窓学舎」塾長、多摩大学大学院客員教授、実践教育ジャーナリスト。「探究学習」「リベラルアーツ」の第一人者として小学生から大学生、社会人まで指導。著書に『子どもが「学びたくなる」育て方』(ダイヤモンド社)『新装改訂版 中学受験を考えたときに読む本 教育のプロフェッショナルと考える保護者のための「正しい知識とマインドセット」』(二見書房)。

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