「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。連載26回目の今回は、小4の娘さんの算数の勉強に悩むお母さんからの相談です。
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■1対2の個別指導はあまり意味がない
安浪:結論から言ってしまうと、1対2の個別はあまり意味がないかな、と思っています。
矢萩:娘さんはわかりやすかったと言っているとのことですが、このようなケースの場合、理解できた、できるようになった、ではなく「私の話を聞いてくれて、それに対して応答してくれた」という意味のことが多いんですよね。
安浪:確かにそれはありますね。
矢萩:集団塾の場合、一対多で授業が進んでいくので、ついていけなくなると対話が成立しないんですね。つまり、自分の話は聞いてもらえないし、先生も自分に語りかけているわけではないという。だから、ご相談のケースも、先生の教え方がうまいかどうかはお子さんの反応からだけでは判断できないかな。
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