<1990年代:武力行使に至らない後方支援>


1990年代には北朝鮮の核の脅威が高まる。周辺国で危険がある場合、日本が攻撃される前でも、日本は米軍の後方で支援ができる「周辺事態法」が99年に成立。

<2000年代:イラク戦争における後方支援>
2003年のイラク戦争の際、アメリカは日本に自衛隊派遣を要求。日本は「イラク特別措置法」などを成立させ、これに応じた。しかし、集団的自衛権の行使は違憲としていたため、非戦闘地域での支援にとどめた。

<2014年~:集団的自衛権を認める解釈変更と立法>
安倍政権の下、2014年、集団的自衛権の行使を認めるために、憲法解釈を変更する閣議決定が行われた。翌年に「安全保障関連法」が成立。16年から南スーダンで国連平和維持活動(PKO)(※2)に参加していた陸上自衛隊に新任務の「駆けつけ警護」の仕事が加わった。

※1 安保理=安全保障理事会。国連の主要機関で、世界の平和と安全を守る任務がある
※2 国連平和維持活動(PKO)=国際的な平和や安全を維持するための、国連決議に基づく活動

【キーワード:国際連合(国連)】
第2次世界大戦後の1945年10月、国際的な平和や安全を維持するために発足した国際機構。2018年5月現在、193カ国が加盟。

【キーワード:自衛隊】
日本の平和と独立を守り、国の安全を保つため、1954年につくられた防衛組織。現在、日本の防衛費は年5兆円を超え軍事費の世界トップ10に入るといわれるが、軍事費とは性質が違うという議論も。自衛隊の装備や活動が「自衛のための必要最小限度の実力」を超えているのではないかとの意見もある。

※月刊ジュニアエラ 2018年6月号より

ジュニアエラ 2018年 06 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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