どちらにもつかないようにヤナギの木のように揺れながら、はっきり決めすぎないで、曖昧でいることがポイント。硬いものって折れやすいけど、柔らかいものは折れずに形を変えることができるよね。みんなと仲良くするときには、そんな「曖昧力」っていうやつが案外大切かも、って思ったよ。
実はこれ、大人になってからも結構使えるワザ。大人でも集団の中に派閥ができることは多いんだけど、「曖昧力」を身につけておけば、敵を作らずに済む。たまにそれが疲れちゃうって人もいるけど、よしおはそのほうが楽だなあ、って感じているよ。まあ、これは合う合わないもあると思うんだけど、うさりおちゃんが目指している目標には近づけるかもしれないね。
■人間関係はやっぱり経験値!
よしおは今まで、人との関係でいろんな失敗をしてきた。距離感を間違えて相手に不快な思いをさせてしまったり、変な質問をして相手を傷つけてしまったり。でも、だんだん「ああ、こういうことは聞いちゃだめなんだな」とか「一気にいろいろ聞きすぎちゃったから、ちょっと抑えよう」とか学んでいった。そうやって試行錯誤できたから人との付き合い方もわかるようになってきた気がする。
うさりおちゃんは小学5年生だから、これからどんどんそういう経験を積んでいくんだろうね。だから、苦手な人とも仲良くなろうというチャレンジは、これからの人生にすっごく役に立つと思うよ!
そして、もし小学生のうちに「みんなと仲良くする」って目標が達成できなかったとしても焦る必要はないよ。小学校って、そもそもすごく不思議な場所。中学生になると本格的に部活動が始まったり、高校生になるときには受験で自分で学校を選んだりする。
大人になると趣味だったり、年齢だったり、共通点がある人を探すのはなかなか難しい。でも小学校って、たいてい出身地も学年も教わっている先生も一緒。小学校の6年間って、ほぼ何も選べない場所で過ごす濃い時間なんだ。これはもう本当にめちゃめちゃプレシャスタイム! 今は気づけないかもしれないけど、こんなに共通点がある人がたくさん集結していることって少ないんだよね。
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