【eMAXIS Slimシリーズ全13本】※データは2021年9月30日現在。「eMAXIS Slim」シリーズ全13本をそれぞれ毎月1万円ずつ積み立てた場合のシミュレーション。スタート時に1万円を投資し、各月末に1万円ずつ積み立てていったと仮定(最終月末は投資せず)。15年間積み立てた場合の利益が多い順にランキング。設定日より前の期間は、それぞれの「eMAXIS Slim」の投資対象となる指数で試算し、コストは考慮していない。積み立て期間20年の「国内株式(日経平均)」「国内リートインデックス」「バランス(8資産均等型)」に関しては、ベンチマークとなるインデックスのデータ(ベンチマークとしては日経平均トータルリターン・インデックス、東証REIT指数)が20年に満たないため「-」とした。▲はマイナス。データ提供:三菱UFJ国際投信
【eMAXIS Slimシリーズ全13本】
※データは2021年9月30日現在。「eMAXIS Slim」シリーズ全13本をそれぞれ毎月1万円ずつ積み立てた場合のシミュレーション。スタート時に1万円を投資し、各月末に1万円ずつ積み立てていったと仮定(最終月末は投資せず)。15年間積み立てた場合の利益が多い順にランキング。設定日より前の期間は、それぞれの「eMAXIS Slim」の投資対象となる指数で試算し、コストは考慮していない。積み立て期間20年の「国内株式(日経平均)」「国内リートインデックス」「バランス(8資産均等型)」に関しては、ベンチマークとなるインデックスのデータ(ベンチマークとしては日経平均トータルリターン・インデックス、東証REIT指数)が20年に満たないため「-」とした。▲はマイナス。データ提供:三菱UFJ国際投信

 不動の人気を誇ってきた米国株ファンドだが、直近は相場変調の兆しにトーンダウン。実際、どれくらい利益が出たのか、今後はどうなるのか。AERA 2021年10月25日号の記事を紹介する。

【図表】240万円が956万円に!毎月1万円の積み立てシュミレーションはこちら

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 この夏、ツイッター上で見かけていた、個人投資家たちの高揚した声。

「今日もヒストリカルハイ! 僕の米国株は順調です」

「入金力、入金力。今月も米国S&P500を20万円買い」

全世界株式と一蓮托生! もっと上がれ~」

 NISAやiDeCoの非課税枠を超えて投資する人も増えている。

■依然人気は米国株投信

 投資信託の中でも、突出して投資家の資金が集中しているのは米国株投信だ。理由は単純明快。最も儲(もう)かっていたからである。特に高い支持を獲得しているのは、米国の代表的な500社で構成するS&P500に連動するインデックスファンドだ。

 実際のところ、投資家に人気のインデックスファンドに毎月1万円ずつ積み立てていたら、どの程度の利益が出たのか? 信託報酬と呼ばれる手数料の安さで人気のインデックスファンド「eMAXIS Slim」シリーズを運用する三菱UFJ国際投信に壮大な試算をしてもらった。同シリーズ全13本のシミュレーションを、積立期間15年の成績で順位付けしたものだ。

 やはり、トップは「米国株式(S&P500)」で、2位の「先進国株式」に123万円以上の大差をつけた。20年ずっと積み立てていれば毎月1万円が956万円! 実に財布から出したお金(20年間で240万円)の4倍である。3位は「全世界株式(除く日本)」、4位は「全世界株式(オール・カントリー)」。バブル期以来の3万円台回復を果たした「国内株式(日経平均)」は5位に入ったが、4位とは25万円以上の差。試算に使う指数に制約があるため15年以上の結果が出せないのだが、別で通常の日経平均株価・配当込みのデータを使って計算してもらったところ、1位の「米国株式」より20年で290万円以上も手取り額が少なかった。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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