竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
ローソンでは無印良品の商品も扱っています
ローソンでは無印良品の商品も扱っています

「コンビニ百里の道をゆく」は、52歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【写真】ローソンでは無印良品の商品も扱っています

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 ネットやテレビ番組で、コンビニ各社のスイーツや冷凍食品などを食べ比べてランキングする企画をよく見かけます。「ライバルどうしの戦い」と捉えて楽しんでおられる方もいらっしゃるかもしれません。

 私も「なるほど、そうか!」なんて思いながら記事を読んだりしています。商品を取り上げて頂いて本当に感謝です。ただ、私たちの視線の先にあるべきは他社ではなくお客様。そのことは常に意識しなければならないと考えています。

 ローソンが日々考えているのは、商品とサービスが「何かあったときに便利」という緊急需要だけではなく、お客様の日常のいつもそばにあって使っていただけるものでありたいということです。

 その点で、無印良品の商品に刺激を受けています。私もいろんな商品を使っていますが、飽きがこず自然体な感じがいいですね。身の回りにいつもあっても、快適に過ごせる。これが本当に「日常と共にある」ということなのかなあと感じます。

 加えて、商品が毎年毎シーズン、進化している。

 そして、その進化の基本に「食品ロスなど『もったいない』ことはどんどんやめて、地球のためにできることをしっかりとやっていこう」という想いがあることもポイントです。

 商品はお客様に評価され、その商品が使われることで、お客様と一緒になって地球環境に向き合っていける。そんな「いいエコサイクル」が回っています。

 ローソンはコンビニとしての「便利さ」だけではなく、「お客様の日常によりそえる商品を提供」したい。さらにはローソンをベースに日常の生活をしていただくことで、地球にやさしく、地球をサステイナブルにしていくことにつながる。

 そんな存在を目指していきたいと思っています。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

AERA 2021年8月30日号

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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