AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。2021年7月12日号では、今月9日公開の映画「100日間生きたワニ」で監督を務めたふくだみゆきさん、同作の共同監督・脚本を務めた上田慎一郎夫婦について取り上げました。

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 夫30歳、妻27歳で結婚。4歳の息子との3人暮らし。

【出会いは?】2010年、夫がプロデューサーを務めた短編映画祭に妻が入選し、出会う。その後、夫が主宰する自主映画制作団体PANPOKOPINAに妻が加入し、一緒に映画制作をはじめる。

【結婚までの道のりは?】出会いから半年後、PANPOKOPINAが活動を休止したときに妻が夫に告白し、交際スタート。同棲期間を経て、4年後の2014年に結婚。

【家事や家計の分担は?】仕事の忙しさによって常に変動するが、家事は主に妻、息子の保育園の送りやお風呂は夫が担当。家計は基本一緒。夫はお酒もギャンブルもやらず、服にも頓着がない。


ふくだみゆき[33]
映画監督
PANPOCOPINA取締役

ふくだ・みゆき◆1987年、群馬県生まれ。2010年、金沢学院大学美術文化学部を卒業後、上田慎一郎と出会い、映画制作団体PANPOKOPINAに参加。15年のアニメーション映画「こんぷれっくす×コンプレックス」で毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞。映画「100日間生きたワニ」で初の長編監督を務める

 彼のブログに「高2のとき手製のいかだで遭難した」話があったんです。それを読んで「あ、この人のDNAがほしい!」と思った(笑)。いまでも、そしてこれからも、私にとっては世界で一番イイ男だと思っています。

 でも上田は本当に映画のことしか頭にない。結婚前に私が「たまにはご飯を作って」と言うと「オレの時給を千円として30分で500円。買ったほうがよくない?」などと言う。じゃ私の日頃の時給は?と怒りをこらえて「外に食べに行こう」と言うと「日高屋で30分なら時間取れるけど?」。一体、何様 !?と(笑)。結婚後、私がだいぶ人間に寄せたと自負しています。

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