高齢者大規模接種の避けられないリスク カギは「予診」と「人数」「滞留時間」 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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高齢者大規模接種の避けられないリスク カギは「予診」と「人数」「滞留時間」

大岩ゆりAERA#AERAオンライン限定
尾崎治夫(おざき・はるお)/1951年、東京都生まれ。順天堂大学卒、医学博士。東京都医師会副会長を経て、2015年から現職。東京都東久留米市で「おざき内科循環器科クリニック」を開業 (c)朝日新聞社

尾崎治夫(おざき・はるお)/1951年、東京都生まれ。順天堂大学卒、医学博士。東京都医師会副会長を経て、2015年から現職。東京都東久留米市で「おざき内科循環器科クリニック」を開業 (c)朝日新聞社

AERA 2021年5月24日号より

AERA 2021年5月24日号より

 国際的なワクチン接種の遅れが指摘されるなか、日本での高齢者向けの大規模接種の受け付けが始まった。東京都医師会の尾崎治夫会長は、7月末までの接種完了は「不可能ではない」とするが、大規模接種に懸念を示す。センターに収容する人数と滞留時間、そして暑くなる時期の熱中症……。高齢者には個別接種を活用すべきでは、と語った。

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■積み重ねて7月末を目指す

――4月12日から65歳以上の高齢者への優先接種が始まっています。菅首相は7月末までに高齢者の接種を終えると言っています。都では見通しは立っていますか?

 もちろん、我々、医師会は、高齢者の命の安全のためにそうするつもりです。
私が開業している東京都東久留米市の場合、集団接種と、クリニックでの個別接種を組み合わせた「練馬方式」で接種を進めます。個別接種をするクリニックは、事前の調査では1日18人か24人というところが多かったのですが(1瓶に6人分のワクチンが入っているので、接種人数は6の倍数になる)、それを倍増してもらう、また集団接種会場でももう少しずつ接種数を増やしてもらうといった具合に積み重ねていけば、何とか7月末までに、市内の高齢者約3万人に2回ずつ接種を終えることができる見込みです。

 最近の都医師会の調査では、都内62区市町村のうち40カ所は7月末までに65歳以上の高齢者の接種を終えられる見通しだそうです。残り22カ所については地元医師会などが協力すれば、何とか7月末までには完了できると思います。

■混乱は一時的

――ワクチン接種の予約を入れる段階で、電話やネットがつながらなかったり、役所に高齢者が詰めかけたりと混乱が生じています。

 政府から自治体に対して、「とにかく早く接種を始めて」といった指示しか来ていなかったので、当初は、冷静な対応ができていないところが多かったと思います。65歳以上の大勢の高齢者が予約に殺到したため、混乱が生じました。まず80歳以上から、次は70歳以上といった具合に順序だてて予約を受け付けていけば、ここまで混乱しなかったはずです。


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