小池百合子都知事の会見では、いくつものキーワードが飛び出した(写真/朝日新聞社)
小池百合子都知事の会見では、いくつものキーワードが飛び出した(写真/朝日新聞社)

 中学受験シーズンが近づいてきた。今年は新型コロナウイルスの影響で勉強環境にも変化があり、例年以上に不安を抱いている人がいるかもしれない。『中学受験2021 時事ニュース 完全版』では、中学受験に出やすい時事ニュースを網羅した。その中で、中学受験のプロ、早川明夫・文教大学地域連携センター講師が、新型コロナ関係で入試に出やすいポイントを4つアドバイスする。

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(1)キーワードを押さえよう!

 今年最大のニュースはなんといっても「新型コロナウイルス」です。膨大な情報量で、受験に何が大事かわからないという子どもたちは、まずはキーワードを押さえてください。パンデミック、ステイホーム、クラスター、オーバーシュート、ロックダウン、テレワークなど、さまざまな用語について、きちんと意味が説明できるか確認してみてください。

(2)社会でも理科でも出題の可能性

 新型コロナのテーマは社会でも理科でも出題される可能性があります。社会では世界保健機関(WHO)からアメリカが離脱するという国際的な問題や、唯一撲滅できた感染症は天然痘であることなど歴史に広げた問題、とさまざまな出題が考えられます。感染症研究に携わった歴史に名を残す科学者3人、北里柴三郎、志賀潔、野口英世はその功績も含め、必ず覚えておくことをお勧めします。理科では、ウイルスと細菌の違いや、電子顕微鏡についてもチェックしておくといいでしょう。

(3)グラフや資料の読み解き問題も

 新型コロナを巡っては、国内総生産(GDP)が年率で前年比28.1%減というリーマン・ショックを上回る戦後最悪の下落幅が予想されています。日本の財政も悪化するでしょう。これらのグラフや資料を読み解く問題が出題される可能性も大いにあります。

(4)親子で対話を大切に
 こんなに難しいテーマをどうやって勉強すればいいの?と思う子どもたちも多いでしょう。一番大事なことは、日ごろから新聞や雑誌などでニュースを活字で読み、親子で対話することです。だいたい理解している程度ではダメで、人に説明できるぐらいに深く理解することが大事です。

※『中学受験2021 時事ニュース 完全版』より