日本ロック史に輝くJAGATARAが30年ぶりに復活! (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本ロック史に輝くJAGATARAが30年ぶりに復活!

連載「岡村詩野の音楽日和」

岡村詩野AERA#AERAオンライン限定
Jagatara2020のミニ・アルバム「虹色のファンファーレ」/Pヴァイン提供

Jagatara2020のミニ・アルバム「虹色のファンファーレ」/Pヴァイン提供

Jagatara2020/Pヴァイン提供

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 その時代は世界的にみても、ヒップホップやR&Bとホットなバンド演奏とが融合したレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどミクスチャー・ロックが話題を集めていた。その上、90年代以降はベックやビースティ・ボーイズといった、様々なルーツ・ミュージックをユニークにサンプリングするアーティストが台頭していく。いとうせいこう、近田春夫、ECDといったヒップホップ系アーティストとも積極的に共演していたJAGATARAは、当時のワールドワイドの動きと符合していたと言えるだろう。

 そう、JAGATARAのいくつもある功績の一つは、今日多くのバンドやアーティストが当たり前のようにやっている、ヒップホップ、ファンク、ソウル、R&B、アフリカ音楽、レゲエなどへの先鋭的なアプローチだ。例えば、Suchmos、cero、King Gnuのようなブラック・ミュージックを素地の一つとする洗練された人気バンドも、JAGATARAが時代の扉を大きく押し開け、新たなフィールドを開拓したことと無関係ではない。今日、管楽器や鍵盤、コーラスを柔軟にとりこんだ大所帯グループが多数活躍するようになったのも、JAGATARAのエネルギッシュなライヴ・パフォーマンスが遠因になっている。

 そんなJAGATARA2020の復活作だが、今回収録された新曲は2曲で、いずれもギターのOTOが作曲した「みんなたちのファンファーレ」と「れいわナンのこっちゃい音頭」。前者は南流石が作詞とメイン・ヴォーカルを担当し、ホーン・セクションによる華やかな響きが、復活を祝祭しているかのようだ。中近東やアラブのマーチング音楽を思わせる、どこかエキゾチックなアレンジと展開が魅力的だ。後者は、日本民謡の情緒と西アフリカあたりのフォークを感じさせる曲。パンクと日本の伝統音楽とを掛け合わせたようなバンド、TURTLE ISLANDなどで活動する永山愛樹が作詞とヴォーカルを担当した。この2曲から、いったいいくつの国や地域のフォークロア音楽を見つけることができるだろうか。いずれもJAGATARAのこれまでとこれからとを結びつけるような、超絶ハイブリッドな曲になっている。
 


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