しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:今まで付き合ってきた人がみんな、世間で言うところのクズと呼ばれるような人たちです。私は彼らを嫌いになれず、周りからは「なんで?」と言われてしまいます。私は自己肯定感も低く、私を好きになってくれる人は彼が最後かもと思ってしまうし、普通の恋愛や幸せがつまらなく見えてしまいます。(女性/デザイン関係/25歳/さそり座)

A:いわゆる「クズ」と言われる方々とお付き合いする時期。僕自身の感覚では、それは必要なことだと思います。なぜかと言うと、「クズな人」は競争社会のオアシスだから。

 20代は、プライベートでも仕事でも激しい競争の中にいます。どう評価されたとか、どんな店に行ったとか、自分に何ができるのかをずっと突きつけられる。恋愛までもスペック的なもの、人に自慢できる恋愛をしなきゃいけないとなってくると、疲れ果てる人も出てきて当然なのです。

 みんなが成長して社会に適応しなければいけない。もちろん逃げられない部分はあるけど、「どこかで子どもの部分を残している人」の存在も僕は貴重だと思うのです。

 みんな何らかの矛盾を抱えながら社会に適応しなければいけないとき、その人たちはヒーローに見える。クズはクズでもちゃんと「この部分はきっちりやる」とプライドを持った人は大成する可能性があります。

 競争社会の砂漠の中で見つけたオアシスでは、ご飯にマシュマロしか出てこないかもしれない。でもそれはね、食べ続けてほしいんですよ。食べ続けていると、「そろそろタンパク質取らなきゃ」という時期がきっと来ます。

 さそり座は僕の大好きな星座の一つなんですが、ものすごく社会的に立派なことをしていても、彼氏がクズとか、バランスを取っている人たちです。立派であるためには、ものすごくいろんなコストを払わないといけない。そのコストを回収するには、何も頑張らなくていい、フィクションの世界も必要だから。

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しいたけ.

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しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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