「数学の記述式も同様です。もはや記述式の体をなしていないものに、多大なコストをかけ実施する意味があるのか疑問です」

 記述式の採点業務はベネッセの子会社が落札。約61億円の税金が投じられる予定だ。その一方で、入試の大前提ともいえる採点の「公平性」「公正性」が揺らいでいる構図は、延期された共通テストの英語の民間試験と同じだ。国立大学の9割が実施している以上、国語と数学の記述式も、中止や延期も視野に入れた抜本的な見直しが不可欠だ。(編集部・石田かおる)

AERA 2019年11月18日号