今年でデビュー6年目。ジュニア時代も含めれば、十数年の付き合いになるメンバーもいる。

 長い時間をかけて信頼関係を築いてきた結果、それぞれの個性がいま、万華鏡のように花咲いた。

「もう、言葉にせんでも(ほかのメンバーが)何したいかがわかる。『あ、ボケるな』とか『ツッコんでくれるな』とか。その安心感がある」(桐山)

 控室では、一人で静かに本を読む人もいれば、音楽を聴いて過ごす人もいる。時間の過ごし方は全員バラバラだ。だが、一人が控室に置いてあるけん玉で遊び始めると、自然と周りに集まる。技を成功させれば全員で拍手と歓声を送る。

 全員が気兼ねなく、自由に個性を発揮できるのは、桐山が言うように「いつもほかのメンバーが視界の片隅で見守ってくれている」という安心感があってこそなのかもしれない。

「仕事とは関係なく、一人の人間としてメンバーのことは尊重したい」(中間)
「メンバーの長所なら、特に意識しないでも目に入ってきますから」(濱田)
「素でできちゃうんやな!」(桐山)
「そのままでいて、濱ちゃん!」(神山)

 自分ではなく、仲間のことをこれだけ楽しそうに話すグループが、ほかにどれだけいるだろうか。(ライター・澤田憲)

AERA 2019年9月23日号