ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
(c)朝日新聞社
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 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

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 世間ではレオパレスの不正施工問題が発生していますが、そもそもは、地方で資産運用などで金儲けしようとしたときに、まぁ借り上げ賃貸みたいな安直なパターンを提示してきたレオパレスに何も考えていない地主が乗った、ということでしょう。

 要するに、騙されたわけです。オーナーの代表者らが「検査体制の不備は国に責任がある」と国土交通省と金融庁に訴える、というニュースがありました(テレ朝news、2月12日更新)が、レオパレスの維持までを国の責任にするなんて「強い政治」にもほどがあります(笑)。そうなると、国による借り上げと同義になり、地銀あたりが「連鎖倒産するー!!」とかいって、国にしがみつこうとする……これはもう、病気です。

 地方で急増する空き家も、実はこの手の「ペラペラ賃貸」の過剰供給によるという話もあります(GLOCAL MISSION TIMES、1月11日更新)。レオパレスの物件を実際に見てみましたが、断熱性が不十分で環境性能が低い。その建物が空き家になり不良債権となっている、という話でもあります。

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ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中

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