Hさん:わかるわかる……。

Oさん:親子のコミュニケーションはもうズタボロ。思春期だったこともあり、何かにつけて反抗する娘は、ふてくされて「もう受験やめてもいいしー」って。そう言われると私の方が焦って「これだけ時間とお金をかけたのに、今さらやめさせられないわよ!」とさらに感情的になって。もう、自分がコントロールできなかったですね。

安浪:Oさんはこの窮地を、ご自身でコーチングを学んで切り抜けたんですよね。

Oさん:はい。たまたま書店で『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』(飯山晄朗著・秀和システム)を見つけて。読んでみたら、もう目からうろこが落ちる思い。それまで自分がいかに「やらせることばかり」考えていたか、気づくことができました。

安浪:お嬢さんへの対応はどう変わりましたか?

Oさん:例えば「どうしてやらないの! できないの!」と叱っていたのは、「何があればできる?」「何が足りなかったと思う?」とたずねるようにしました。子どもを否定せず、子ども目線の言葉がけを心掛けたんです。娘からは笑顔が消えていたのですが「こうなったのも私のせい」と反省し、まずは子どもの笑顔を取り戻したい、そして楽しい中学受験にしようと心に誓いました。

NEXT中学受験するには幼いタイプだった娘に…
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