大都市圏が被災で株価はどう動く? 日経平均株価と災害の関連性 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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大都市圏が被災で株価はどう動く? 日経平均株価と災害の関連性

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相沢清太郎,中島晶子AERA
東日本大震災の本震発生から5日目の、日経平均株価は1日で1015円も下がった。先物は一時、サーキットブレーカー(取引中断)が発動 (c)朝日新聞社

東日本大震災の本震発生から5日目の、日経平均株価は1日で1015円も下がった。先物は一時、サーキットブレーカー(取引中断)が発動 (c)朝日新聞社

大規模自然災害と日経平均株価[1](AERA 2018年10月1日号より)

大規模自然災害と日経平均株価[1](AERA 2018年10月1日号より)

大規模自然災害と日経平均株価[2](AERA 2018年10月1日号より)

大規模自然災害と日経平均株価[2](AERA 2018年10月1日号より)

 株価は投資家の予想と思惑で動くが、それが正しいとは限らない。今後は機械が瞬時に売りを出すため、短期的に株価が急落する可能性もあるという。

【グラフを見る】大規模自然災害と日経平均株価

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 予想と思惑で動く株式市場。大規模な自然災害による経済活動の停滞を感じ取った投資家は「売り」で反応し、時に株価チャートに爪痕を残す。一方、被災する地域によっては代替の難しい希少部品の工場が操業休止に追い込まれ、日本のモノ作り全体が大打撃を受けかねない。

 過去35年間の大規模震災や噴火で、顕著に日経平均株価が下落したのは、東日本大震災と阪神・淡路大震災、つまり都市型の災害だった。災害発生当日は瞬間的に下落するのだが、「余波、軽微」と見ると手のひらを返すのが投資の世界。地震にせよ噴火にせよ、正確な予知は難しい。このため、地震などが発生した後の株式市場がどう動くかを予測するのは不可能といっていい。

 典型的な例は2011年3月11日の東日本大震災だ。本震の発生は午後2時46分。株式市場の取引終了まで残り約14分のタイミングだった。「東京・日本橋兜町にある東京証券取引所ビル内も人が立っていられないほどの揺れだった」(経済系通信社の記者)が、当日の日経平均は179円95銭安。通常の価格変動の範囲に収まる下落幅で、いったん終わった。

 地震発生とともに売りが出たのだが、急落をチャンスとみて買い向かう投資家も少なくなかった。被災地が東北地方と首都圏から遠いため十分な情報が入らず、多くの投資家が売り買いの判断に自信が持てないまま午後3時の取引終了を迎えた。

 ちょうどその頃、太平洋上では未曽有の津波が陸地に向かっていた。壊滅的な打撃を受けた岩手県大船渡市に最大の津波が到達したのは午後3時18分。福島第一原発1号機が津波により全交流電源を失ったのは同37分と、本震発生から51分後だった。株式市場で売りが殺到したのは土日を挟んだ3月14日の月曜日。日経平均は1万円の大台を割り、翌15日には8千円台前半まで急落している。

 1995年1月17日の阪神・淡路大震災もバブル崩壊後の株式市場を直撃。地震発生から1週間で日経平均は7.5%の大幅安となった。ただ、こちらも東日本大震災と同様に、株式の値崩れが始まるまでに間があった。地震は早朝5時46分に起き、午前9時前には煙の上がる神戸市内の様子がテレビで映し出されていたが、取引開始時点の日経平均は8円71銭安とほぼ横ばいだった。

 84年9月14日の長野県西部地震のように、死者・行方不明者29人もの被害を出しながら、その前後で日経平均がほとんど動かなかったケースもある。


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