非正規公務員「同僚が『対象』の宣告を受けました」雇い止めにおびえる日々 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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非正規公務員「同僚が『対象』の宣告を受けました」雇い止めにおびえる日々

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渡辺豪AERA#働き方
東京・霞が関は国家公務員のホームグラウンド。非正規公務員も日々の業務を支えている(撮影/大野洋介)

東京・霞が関は国家公務員のホームグラウンド。非正規公務員も日々の業務を支えている(撮影/大野洋介)

地方の非正規公務員はこんなに増えている(AERA 2018年2月26日号より)

地方の非正規公務員はこんなに増えている(AERA 2018年2月26日号より)

「同一労働同一賃金」の枠から取り残される非正規公務員の処遇改善は、公共サービスの質を維持するためにも待ったなしだ。

【図】びっくり!地方の非正規公務員はこんなに増えている!

*  *  *
 上司の呼び出しを受けた後、目を真っ赤に腫らして戻ってきた同僚の横顔が、今も頭から離れない。親しい間柄だったが、言葉も交わせないまま翌日、同僚は職場から姿を消した。

「受け入れがたい現実」

 首都圏のハローワークで期間業務職員として勤務する40代男性は、雇い止めが繰り返される職場環境をこう表現した。

 期間業務職員は国の非常勤職員制度の一つ。毎年数人が雇い止めを宣告される男性の職場は、2月になると緊張がピークに達する。仲間内では雇い止め対象者を略して「対象」と呼ぶ。

「じつは今日も、同僚が『対象』の宣告を受けました。この時期って、こういうことが普通に起こるんです」

 自分が「対象」でないことに安堵するよりも、なぜその人が「対象」に選ばれたのか、解せない思いが膨らむ。男性は言う。

「お客さんの相談対応もそぞろになるぐらい影響はあります」

「対象」を選ぶ基準が不明確なのが不安を一層かきたてる。弊害は大きい、と男性は嘆く。

「『非常勤のくせに生意気だ』と受け取られるとまずいと考え、みんな『出る杭』にならないよう職場で積極的に提案しなくなるんです。窓口相談でも踏み込んだ対応が必要になると口をつぐんでしまう」

 ハローワーク相談員の公募が出ると、自分のポストを「奪う」かもしれない人に、窓口で求人説明することになる。男性はそのときの経験をこう振り返る。

「生活の苦しさを吐露されることもあり、この人に譲らなきゃいけないのかな、と心が揺さぶられます。自分もいつ相談する側に座るのかわからない。明日は我が身なんです」

 財政事情が厳しい「地方」で非正規の比率が増す傾向もある。

「こんなに差があるのか」

 東北地方の公立小学校で常勤講師(臨時的教員)として働く20代女性は、労働組合の活動で同僚との給与格差を知り、ショックを受けた。


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