医師不足による危機的状況も緩和 島根の医療ネットワークの実態 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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医師不足による危機的状況も緩和 島根の医療ネットワークの実態

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柳堀栄子AERA

むろわき・しゅんじ/島根県出雲市出身。1991年にUターンをしてテクノプロジェクトに入社。2009年以降、医療システムに関わるようになり「まめネット」の開発に携わる(写真:テクノプロジェクト提供)

むろわき・しゅんじ/島根県出雲市出身。1991年にUターンをしてテクノプロジェクトに入社。2009年以降、医療システムに関わるようになり「まめネット」の開発に携わる(写真:テクノプロジェクト提供)

【島根県】まめネット/下の「同意カード」を、患者がかかった病院等に提示すると、参加する医療機関において検査結果や診療内容が共有される仕組みだ(写真:テクノプロジェクト提供)

【島根県】まめネット/下の「同意カード」を、患者がかかった病院等に提示すると、参加する医療機関において検査結果や診療内容が共有される仕組みだ(写真:テクノプロジェクト提供)

 地方が抱える高齢化や過疎化といった問題は、医療にも影響を与える。そうした問題に、県主導で取り組む地域がある。

【写真】まめネットの「同意カード」

 以前かかった病院の診療データをほかの病院でも共有できたらもっと先生に病状を伝えやすいのに──と思うことは多い。

 こうした課題の克服に取り組んでいるのが島根県だ。同県では、65歳以上の人口比率が全人口の30%強を占め、高齢化が急速に進行。医療ニーズは高まっているが、医師不足が続く危機的状況だ。

 こうした中、例えば、レントゲンの読影医がいない隠岐諸島では、県内の病院に画像を送って読影結果をレポートで返す協力体制が始まっていた。電子カルテを隠岐諸島と出雲にある病院で共有する。2013年には、これまでのノウハウを生かした、「まめネット」と呼ばれる全県医療ネットワークができた。「まめネット」では、登録された医療機関相互で診療情報の共有ができ、紹介状の作成や予約もできる。介護事業所や訪問介護ステーションも含まれる。

 ただし、事前に患者側が同意した病院だけ、患者側がまめネット専用の「同意カード」を示すと情報が共有される。このシステム開発に関わる「テクノプロジェクト」専務取締役の室脇俊二さん(56)が言う。

「健康な方が医療ネットワークにすぐ参加したいか、というとなかなか難しいのが現状です。チーム医療が必要な方が、特に価値を感じていらっしゃいます」


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