トランプのロシアゲート コミー証言で瀬戸際 (1/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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トランプのロシアゲート コミー証言で瀬戸際

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トランプ大統領の“ロシアゲート”(AERA 2017年6月12日号より)

トランプ大統領の“ロシアゲート”(AERA 2017年6月12日号より)

 トランプ米政権がロシア疑惑で崩壊の危機にある。トランプ氏の運命を握るのは、捜査を担当する特別検察官ではない。与党共和党がどう判断するかだ。

 トランプ氏の米大統領選当選の背景には、ロシアとの共謀関係があったのではないか──。大統領選以降ずっとトランプ氏につきまとっている疑惑だ。ロシアとトランプ政権の癒着が事実なら前代未聞の一大政治スキャンダル。米国憲政史上唯一、在職中の大統領が辞任に追い込まれたニクソン大統領のウォーターゲート事件になぞらえて、ロシアゲートと呼ばれる。

 米連邦捜査局(FBI)が水面下で疑惑捜査の対象としていたフリン大統領補佐官の辞任があったにせよ、これまでトランプ氏は得意の「フェイクニュース批判」を連発し、のらりくらりと真相解明を回避してきた。そのトランプ氏自身が皮肉にも疑惑追及の機運を一気に高めてしまったのが、コミーFBI長官の突然の解任だ。疑惑捜査の指揮官を解任するという極めて分かりやすい構図が、かえって世間の不信を強めた。

●特別検察官にびくびく

 米連邦公務員として10年間、米議会で国家予算の編成を担った経歴を持つ中林美恵子・早稲田大学教授(米国政治)が説明する。

「米国議会が、一番厳しい対応になるのは、事実の隠蔽(いんぺい)をしようとすること。その結果、大統領が偽証罪や司法妨害に問われてくると、弾劾(だんがい)裁判に発展する可能性も出てくる」

 コミー氏の解任を機に、ロシアゲートをめぐるトランプ政権の包囲網が急速に形成された。司法省は、独立の立場で疑惑を捜査する特別検察官に、コミー氏の前任者で、米議会の信頼も厚いマラー元FBI長官を任命した。大統領選挙中にキスリャク駐米ロシア大使と2度面会したとして疑惑の渦中にあるセッションズ司法長官に相談せずに決めたため、「政権への反旗」と報じられた。

「特別検察官は期間を切らずに捜査できる。長期の捜査になると、政権側は常にびくびくしていないといけない。捜査範囲も無制限なので、いつ何が出てくるかも分からない。これは非常につらい。もちろん、司法妨害になるので圧力は絶対にかけられない」(中林教授)


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