縄張り境界線には「死の危険」 麻薬の街の今 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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縄張り境界線には「死の危険」 麻薬の街の今

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 コロンビアと聞いて思い浮かべるのは、コーヒー栽培、サッカー、サルサ、そして麻薬ではないか。かつて隆盛を誇った麻薬カルテルは衰えたが、ギャングが抗争を繰り広げ、今なお麻薬が社会に暗い影を落とす。

 南米コロンビアの都市カリ。ここは1970年代から、麻薬組織「カリ・カルテル」の拠点となった街だ。コロンビア産コカインの8割を支配し、年間推計90億ドルの収益を上げた。しかし2000年以降、組織の統制が取れなくなって衰退すると、残党たちが新たな麻薬グループを組織。利権を巡って抗争を始めた。若者で組織されるギャングたちがその末端を担い、ギャング同士の殺し合いが後を絶たず、スラムでは緊張が続いている。

 カリの代表的スラム、アグアブランカ地区。金曜の夜、そこを管轄するロス・マンゴス警察署は、シフト交代の警官たちでにぎわっていた。昼夜関係なく事件の起きる地区だが、夜の街が見せる顔は、昼間のそれとは比べ物にならないほど不気味だ。

 無線に連絡が入る。到着すると、現場はすでにやじ馬でごった返していた。人混みの先では、ヘルメットを被った若い男が頭から血を流して倒れ、恋人と思われる若い女性が男のそばで泣き叫んでいた。


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