海外志向の高い文系の学生が志望するホワイトカラー層はすでに飽和状態。一方、製造業の海外進出によってレベルの高い職人は引く手あまたなのに、彼らは英語力に自信もなければ海外を意識したこともないため、企業から海外勤務を打診されると尻込みしてしまう。

そんな「海外アレルギー」を払拭するため、同大はインド、ベトナムで研修を実施。普段の英語の授業でも、「hammer」など道具の英単語を覚えながら実技も学ぶ「融合科目」を独自に開発した。キャリアデザイン研究室の菊地信一教授はこう話す。

「うちの大学が育てたいのは『現場のプロジェクトリーダー』。自分の技術を海外で使う可能性があると気づくことが重要で、長期留学は必要ない。英語力は単語や片言で通じるレベルで十分です」

AERA 2013年12月2日号より抜粋