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役員と社員の給与格差 開いた企業、狭まった企業

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 1億円以上の役員報酬を手にする経営者たちのリストが今年も公表された。赤字でも無配でも、社員の平均給与が下がっていても、リストに名を連ねる企業もある。そんななか、ひとつの試みとして、前年に比べて役員報酬が上がった一方、正社員の平均給与が下がっている会社(役員)を抜粋してみた。

 社員の平均給与が300万円台のヤマダ電機(一宮忠男氏、山田昇氏)、主力のパチスロ販売が好調で売り上げを伸ばすユニバーサルエンターテインメント(富士本淳氏、岡田和生氏)などが名を連ねる。

 従業員の給与が減り、役員報酬が増えた企業の背景について東京商工リサーチ情報部課長の坂田芳博さんは、円高が厳しかった昨年の前半に、社員の時間外手当が減ったことなどが影響しているのではないかと推察する。

「製造業が多く、カリスマ経営者やオーナー企業もいくつか見られる。昨年11、12月ごろ急激に円安が進んだことで最終的に業績の帳尻が合い、役員報酬だけが確保され、社員の給与が増えないままだった可能性があります」

 一方で、従業員の給与が増えて役員報酬が減った企業の中には商社が目立つ。

「景気が厳しい時でも、為替の影響を受けない商社は強い。役員報酬は株主総会で決めるところが多いので、次年度以降に遅れて上がってくるのではないか」

 と坂田さんは指摘する。

 前年に比べて格差が最も広がったのはタカラトミー(カート・ストルティング氏)。報酬総額が前期と比べて2億8600万円多い3億9600万円だったためだ。だが、これには特殊な事情がある。ストルティング氏は2011年に同社が買収した米国の玩具・乳児用製品会社のCEOで、4年間の契約でタカラトミーの経営陣に入った。

「両社の統合の道筋がついたため、予定の半分の2年で退職することになり、残り2年分の報酬も合わせて支払ったためです」

 と、広報担当者。従業員の平均給与が大幅に減ったのはヒット商品が生み出せず、賞与が減ったからだという。

AERA  2013年7月15日号


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