2月号
建築史家 山岸常人 Yamagishi Tsuneto
根来寺史を通じて中世社会を理解する

2014/02/27 17:23

 日本の中世社会において、宗教が担っていた社会的役割の重さは、現代に生きる我々には想像しがたいものがある。1960年代に中世史家黒田俊雄が唱えた権門体制論以降、中世の国家は公家・武家・寺社の諸勢力が相互補完しつつ、分担することによって成り立っていたと理解されるようになった。このように3本の鼎の足の一つとしての宗教界を位置付けると、その重要性は明確になる。

あわせて読みたい

  • 本堂は劇場型の円形ホール “葬式しない寺”に再建された深い事情

    本堂は劇場型の円形ホール “葬式しない寺”に再建された深い事情

    AERA

    10/29

    「もはや住職が副業…」困窮するお寺が増えている理由

    「もはや住職が副業…」困窮するお寺が増えている理由

    週刊朝日

    6/26

  • 寺や神社が各地で存続の危機 コロナ禍と戦争の時代に宗教が担うもの

    寺や神社が各地で存続の危機 コロナ禍と戦争の時代に宗教が担うもの

    AERA

    2/18

    あなたの知らない日本の外国 千葉県成田市「タイ寺院」

    あなたの知らない日本の外国 千葉県成田市「タイ寺院」

    dot.

    5/26

  • 中世の遊女は「個人経営者」であり自立していた 15世紀後半から16世紀に変化し男性が経営する「遊廓」が誕生 

    中世の遊女は「個人経営者」であり自立していた 15世紀後半から16世紀に変化し男性が経営する「遊廓」が誕生 

    AERA

    11/28

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す