韓国戦で先発したダルビッシュ有
韓国戦で先発したダルビッシュ有

 スポーツ紙記者は「WBCで初の日系人メジャーリーガーとして選出されたラーズ・ヌートバー(カージナルス)の存在も大きい。メジャーで結果を残している選手なので活躍するとは思ったが、ここまで人気が出るとは、選出された当時想像できませんでした。気迫を前面に出すプレースタイルでファンの心をがっちりつかんでいます。日本に対する思いが強く、謙虚で実力も兼ね備えている。今や侍ジャパンで大谷に次ぐ人気選手です」と評価する。

 1次ラウンド4試合に「1番・中堅」でスタメン出場。ヌートバーのプレーには執念を感じる。中国戦、韓国戦で外野の浅いキャッチを好捕するファインプレーでチームを救うと、打撃でも14打数6安打、打率.429。選球眼も良く、出塁率.579とリードオフマンとしてダイヤモンドを疾走している。韓国戦では死球を受けた際に、相手投手を鋭い眼光でにらみつける場面も。お立ち台で「ちょうど凝っていたところにぶつかって、ちょっとほぐれたのでちょうどよかった」と笑いで返して盛り上げた。そして、「ニッポンダイスキ!ミンナアリガトー!」と拳を突き上げながら絶叫。誰もが愛するキャラクターとして、侍ジャパンの顔となっている。

 16日の準々決勝・イタリア戦は東京ドームで午後7時から開催予定。勝ち進むと、米国で開催される決勝ラウンドは日本時間の午前8時に試合が行われる。覇権奪回へあと3勝をつかみとってほしい。(今川秀悟)