丸山茂樹
丸山茂樹氏は松山英樹選手（30）が出場した「全米プロ選手権」について語る。
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海外男子メジャー第2戦の「全米プロ選手権」（5月19～22日、米オクラホマ州タルサのサザンヒルズCC）に、前年の優勝者であるフィル・ミケルソン（51）の姿はありませんでした。
サウジアラビアの新リーグ構想を支持し、PGAツアーを批判する発言がもとで試合から離れていましたが、今回も直前に出場を辞退しました。
真相はよく分からないですけど、ここまで試合に出てこないってのは、何かあるんでしょうね。僕は同世代でジュニアのころから一緒にやってきましたから、非常に残念な思いです。
さて試合の方は、ジャスティン・トーマス（29）の大逆転優勝で盛り上がりました。トップと7打差で最終日を迎え、67で回ってウィル・ザラトリス（25）とのプレーオフを制しました。
最終日は上位の選手が崩れてきたラッキーもあったと思うんですが、やっぱりすごいですね。追い込みをかけて、いい選手が上がってくると、上にいた選手にもプレッシャーがかかってくるというか。絵に描いたような追いつき方でした。
とくに最終18番からプレーオフ3ホールの計4ホールは見事。圧巻と言っても過言ではないぐらいのゴルフだったと思います。
ザラトリスは昨年のマスターズに続いて、メジャーで惜敗しました。プレーオフにならずに彼が優勝しててもまったくおかしくないゴルフをしてました。でも、あれだけパットが悪いとね。ショットやアプローチではぶっちぎってるのに……。
「それでも2位だから」なんてことを言う人もいますけど、優勝ってほんとにでっかいんです。2位と優勝では天国と地獄ぐらいの差がありますよ。賞金に関してはたいしたことないですけど。しつこいですが、まあほんとに、優勝ってすごいんですよ。とくにメジャーは。
そのうち間違いなく勝つと思いますけどね。彼はこれまでのキャリアで勝つ喜びは知ってるんで、ああやって経験を重ねてくれば、勝つゴルフもできるはずです。
丸山茂樹
丸山茂樹（まるやま・しげき）／1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。
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