3年前、帝国劇場のビッグスター・堂本光一と井上芳雄が共演して話題を呼んだミュージカル「ナイツ・テイル」が、今月7日から3都市(大阪・東京・福岡)で再演される。その仲のよさでも、有名な二人。舞台への思いから、お互いの「キュン」エピソードまで、たっぷりお届けします。

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──「ナイツ・テイル―騎士物語―」、3年ぶりの再演です。

堂本:3年前から、再演があるといいね、って話していて。去年のコンサート(「ナイツ・テイル」inシンフォニックコンサート)もそうですが、みんなで「こうなるといいね」と話したことが、全部かなってきました。

井上:この企画が成立したこと自体が驚きというか、めぐりあわせが重なってできたことですよね。

堂本:初演のとき、ジョン(脚本・演出のジョン・ケアード)を筆頭に、芳雄くんや、第一線の共演者と、何もないところから築き上げた作業を思うと、すばらしい時間だったな、と。いま、役への理解も深まり、いろんなことを乗り越えてきた仲間と一緒に舞台に戻れることに、ワクワクしています。

井上:当時から、世界初演で、みんなで作ったものを、あのとき限りで終わらせるにはあまりにも惜しい、と話していました。作品が定着し、愛されるといいなと思っていたので、再演が実現できてうれしいです。あのときだけで終わったら「うまくいかなかったんだ」って思われちゃう。僕たちが大げんかしてたら、次はないですからね(笑)。

堂本:ハハハ。

井上:この3年で、すごく世の中変わったと思うんですよ。人の考え方もそうですし、演劇界でも、いろんな課題をどう舞台で表現するかが問われている。ガラッと変わった価値観を、それぞれが脚本や役に反映させるのが、今回の「ナイツ・テイル」だと思います。

──昨年はお二人とも、舞台の休演を経験されました。立ち止まって、考えたことは?

堂本:僕は事務所に入ったのが12歳くらい、それからある意味止まったことがなかったので……。

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