──「夫婦」「恋人」などと形容されることも。お互いにキュンときたエピソードは?

井上:キュンですか。

堂本:キュン~?(笑)

井上:謎が多いんですよ、毎日何しているのかな、とか。

堂本:ハッハッハ。

井上:以前リモート飲みしたときは、光一くんの背景に映っているのは、一体どこ?って話題になりました。自宅だろうけど、何する部屋?という不思議な雰囲気なんですよ。しかも、気になるものを飲んでたから、「今、何飲んだ?」って聞いたら、飲み会なのになぜか「牛乳」って(笑)。いっそう謎が深まりました。ちょっとつかめないところがたくさんあって、いいですよね。

堂本:話は戻りますが、芳雄くんとこのタイミングで出会えたことは、奇跡的ですよね。この年齢で、いろんなことをお互いに経験し、そのあと会ったからこそ、こうやって打ち解けたんだと思いますし。それがもう、奇跡的。それを考えると、キュンとしますね(笑)。

──井上さんは以前、「プリンスの醍醐味は40代から」と話していました。「王子」と呼ばれてきたお二人、40代でとらえ方は変わった?

井上:今も言われるわけでしょ? 光一くん?

堂本:じつは6月に出したソロアルバムのショートムービーが「王」の役だっただけに、最近はやっと「王子から、皇帝になった」って(笑)。

井上:即位したんだ。そうか、いいな~、知らなかった(笑)。

堂本:ハハハ。

井上:僕は(「エリザベート」で黄泉(よみ)の帝王の役を演じたが)「首切り王子と愚かな女」で、また王子の役に戻っちゃったんですよ。光一くんが王子と呼ばれているうちは、自分も王子で大丈夫、と思ってたんですけど、気づいたら皇帝になってたから……。

堂本:そう、やっとね。

井上:僕もそろそろ……とは思うんですけど、ミュージカル界的には、「皇帝」がまだ何人かお元気でいて、上がつかえているので、自分の一存だけでは即位できないんです。というわけで、いまだにありがたく「王子」と呼ばれてます(笑)。

(構成/本誌・直木詩帆)

週刊朝日  2021年9月17日号