小野日子内閣広報官(C)朝日新聞社
小野日子内閣広報官(C)朝日新聞社
「女子会」で安倍昭恵氏の両隣に座る小野日子内閣広報官(左隣)と右隣りは前任の山田真貴子氏
「女子会」で安倍昭恵氏の両隣に座る小野日子内閣広報官(左隣)と右隣りは前任の山田真貴子氏

 体調不良を理由に辞職した山田真貴子前内閣広報官の後任の小野日子氏が5日午後9時、菅義偉首相の記者会見の司会役としてデビューする。

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 史上2人目の女性の内閣広報官で東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で発令している緊急事態宣言を21日まで延長する理由を説明する菅首相のメッセージを国民に伝える官邸での記者会見の仕切り役を担う。

「菅首相は後任も絶対に女性という意向だった。
各省庁で候補者を人選。当初、国交省の女性官僚が有力視された。しかし、総務省や農水省の接待疑惑の発覚で窮地に立つ菅首相。絶対の信頼を置いていた山田氏も高額接待で、とんでもないことになった。接待疑惑がこれ以上あっては政権が持たない。そこで利権にはあまり関係ない接待疑惑もない外務省の小野氏に白羽の矢が立った」(官邸関係者)

 小野氏は一橋大学卒。1988年に外務省に入り、広報文化外交戦略課長や東南アジア諸国連合(ASEAN)代表部公使などを歴任。官邸国際広報室長の経験もあり、16年には東京五輪・パラリンピックの広報活動を行うスポークスパーソンにも起用された。

「彼女が抜擢されたのは、東京五輪関連のスポークスパーソンとして経験があること。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和元会長に贈収賄疑惑が発覚した時もそつなくこなした。国交省や消費者庁の女性官僚も候補になったが、小野氏は夫も外務省審議官で安定感がある。本人は官邸から急に広報官を指名され、『私がですか?』とめちゃくちゃ驚いていた」(外務省職員)

 小野氏が抜擢された理由は他にもある。安倍政権時代、小野氏も前任の山田氏と同様、安倍昭恵氏が主宰した「女子会」に参加。この女子会には12人の女性官僚らが出席し、お互いに意気投合したという。

 2014年5月29日、昭恵氏のfacebookに興味深い写真がアップされていた。写真の前列真ん中に昭恵氏が座り、その右隣には山田氏、左隣には小野氏が笑顔で寄り添っている。昭恵氏はその時の様子をこう書き込んでいる。

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癒し系の小野内閣広報官