映画『朝が来る』の河瀬監督が伝えたい“家族の形”と“未来の扉” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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映画『朝が来る』の河瀬監督が伝えたい“家族の形”と“未来の扉”

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菊地陽子週刊朝日
河瀨直美・映画監督 (Photographed by LESLIE KEE)

河瀨直美・映画監督 (Photographed by LESLIE KEE)

映画「朝が来る」は、23日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開(c)2020「朝が来る」Film Partners

映画「朝が来る」は、23日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開(c)2020「朝が来る」Film Partners

 奈良から世界へ発信している映画監督・河瀬直美さん。カンヌ国際映画祭カメラドールを受賞して23年。最新作「朝が来る」は、直木賞作家・辻村深月さんのミステリーを映画化。監督が今届けたい希望とは?

【写真】映画「朝が来る」の場面カットはこちら

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 人との縁を大事にしている。

 2人の女性と1人の子供が、特別養子縁組という制度を通して人生を交える様を描いた、辻村深月さんのミステリー小説『朝が来る』。今から4年ほど前、「これを、映画にしたらどうだろう」と知り合いのプロデューサーから勧められた。

「そのときは、すでにテレビドラマ化されていて、映画にするには、出資者たちも目新しさを見つけにくいかもしれないと、しばらく企画を寝かせることになって。ただ、小説を読んで、ぜひ映画にしたいと思ったので、2017年に『光』という映画が公開されたタイミングで“ぜひご覧になってください”と、原作の辻村深月さんを試写会にお誘いして、映画についてのコメントもいただきました。そのときに『朝が来る』を映画化したいという話をして、以来、親しくお付き合いするようになったんです」

 数回のオーディションを経て、昨年の5月から、たっぷり2カ月をかけ、映画は撮影された。完成した映画は、5月にカンヌ映画祭でお披露目され、日本でも、6月に公開される予定だった。新型コロナウイルス感染症が世界中に広がるまでは。

「俳優たちのリアリティーのあるたたずまいが、移ろいゆく景色の中に無理なく存在していることなど、カンヌ映画祭の関係者からも、“素晴らしい作品だ”とお褒めの言葉をいただきました。カンヌ映画祭が通常開催ではなくなって、この映画を発表できなかったことは残念でしたけれど、ドキュメンタリーを作ったりしていると、“いつ何が起こっても不思議じゃない”というマインドで生きているから、何か大変なことが起こったとしても、落ち込んだり戸惑ったりするよりも、“ピンチをチャンスに変えていこう”と頭を切り替えました」


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