「早いところ、衆院に鞍替えしてほしいとの声は、以前から強かった。これまで、山口1区で出るいや3区だといろいろな話があったが、何度もとん挫。だが、今回は固い決意のようで解散があれば次期衆院選では無所属でも、衆院山口3区に鞍替えすると言っている。さすがに安倍さんの4区は無理でしょう」(岸田派所属の衆院議員)

 河村氏の有力後援者によれば、林氏が山口3区に後援会事務所を出した際、陣営から河村氏に挨拶があったという。だが、河村氏はまだまだ引退のつもりはないという。これまでは林氏が衆院山口3区に鞍替えし、河村氏の後継者が参院から出馬という「密約」もささやかれていたが、真相は違う。

「河村氏は密約を完全に否定。『衆院選は絶対に出馬して、当選する、林氏がなぜ山口3区にくるの』と語っていた。衆院議長はどうかと聞くと、苦笑していた。地元では安倍前首相の次は河村衆院議長の待望が多々ありますよ」(河村氏の有力後援者)

 前出の岸田派の衆院議員は林氏の心情をこう代弁する。

「林氏は出馬すれば、きっと勝てるはず。出馬してシロクロはっきりさせればいい」

 二階派もすっかり戦闘モードのようだ。同幹部がこう話す。

「現職で当選10回の河村氏がいる選挙区に、なぜ林氏が参院から鞍替えなのか、理由がわからない。二階幹事長がおっしゃっているように、ケンカをふっかけてくるなら受けて立ちますよ」

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事