コロナ“関連死”では…突然の訃報が相次いだ背景を作家下重暁子は考える (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ“関連死”では…突然の訃報が相次いだ背景を作家下重暁子は考える

連載「ときめきは前ぶれもなく」

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作家の下重暁子さん

作家の下重暁子さん

※写真はイメージです(c)Getty Images

※写真はイメージです(c)Getty Images

 人間としてのあり方や生き方を問いかけてきた作家・下重暁子氏の連載「ときめきは前ぶれもなく」。今回は、身の周りで相次いだ突然の訃報について。

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 一緒に本を作っていたフリーの編集者が急死した。メールでその一報を見ても信じられない。本のおおまかな構成は出来上がり、私が“はじめに”と“おわりに”を書き終わって彼女に送ったところ、「明日、打ち合わせをしましょう」とすぐメールが来た。

 ところが待てど暮らせど、翌日、翌々日と日を重ねても何の応答もない。

 そんなことは今まで一度もなかった。仕事の出来るしっかりした女性で、気にしながら日が経った。そこへ突然の訃報である。

 週刊誌などにも連載の取材記事など書いて、現役バリバリの編集者。
「何故?」「どうして」に続いて、「また?」の想いがあった。

 事故でもない。病院で亡くなった病死である。

 このところ、私のまわりでは、直前まで元気だった人が突然亡くなる例が三つ続いた。持病があるわけでもない。日頃から弱かったわけでもない。男性一人、女性二人、五十代から七十代にかけてだが、年を感じさせない爽やかな気持ちのいい人たちだった。

 男性は、カンボジアの世界遺産プレアヴィヒア寺院を私たちに教えてくれ、一緒に岩山の上の眺望を楽しんだ仲である。アンコールワットをはじめ遺跡をめぐり、かつてフランスの植民地だったおしゃれなラオスなど、ガイドを買って出てくれたのがその男性。帰国してからもその仲間で時々、食事をし、那須の御自宅まで押しかけたこともある。

 奥様の話だと発病して一週間、検査受診時は自分で車を運転して病院へ行ったほどなのに、一日一日ガクガクと悪化して亡くなった。何が起きたのか、御本人が一番自覚出来ていないのではないか、奥様はまだ納得がいかない。

 次が、私の歌の先生。東京芸大を始め、いくつかの大学で教え、二期会に属するオペラ歌手でもある。

 東京芸大を出て、海外でオペレッタなどの舞台で活躍し、帰国後は、年一回はドイツリートなどのリサイタルを開く。大好きな歌の個人的なレッスンに加えて、私が詩の朗読をし、彼女が歌い芸術祭にも参加した。人柄が良く、いつもレッスン後はルンルンであった。


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