「河井夫妻被告の地盤は広島市北部。広島県の東部は亀井氏の牙城で、河井氏とは縁もゆかりもない。参院選では当時、亀井氏は森本氏支持と聞いていた。さすがに亀井氏本人に頼むなんてことはできないから、秘書のY氏に資金提供し、地元の有力者に配ってもらおうとしたのではないか。Y氏から『河井夫妻被告の件で検察に話を聞かれた』と聞いたことがある。やっぱりなと思います」(前出・地元の地方議員)

 本誌がY氏に電話で直撃すると、河井夫妻被告のことで、検察に事情を聴かれたことを認めた上で、「今は何も言いたくない」と話すばかりだった。自民党幹部がこう話す。

「河井夫妻被告のばらまきリストなどから県議で相場が30万円~50万円ですかね。いくら亀井氏の秘書でも300万円は高い。この件が報道されると、また自民党本部からの1億5千万円の選挙資金の使途がクローズアップされかねない。頭が痛い」

 東京地検特捜部は自民党本部から支出もきちんと捜査するべきだったのではないか。
(本誌取材班)
※週刊朝日オンライン限定記事