アベノマスクをつける安倍首相(C)朝日新聞社
アベノマスクをつける安倍首相(C)朝日新聞社
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 政府が5000万世帯に配る予定の通称「アベノマスク」(布マスク)に不良品が見つかった問題で、厚生労働省は5月14日、参院厚労委で、自治体から返品された布マスクの検品費用が約8億円かかることを明らかにした。

【写真】本誌が入手したアベノマスク仕様書はこちら

  厚労省によると、アベノマスクは政府から受注を受けたメーカーなどが海外から仕入れたものがほとんどで、4月末時点で自治体に配布していた約47万枚のうち約4万7千枚に異物混入、汚れなど不良品があったと返品されたという。
 
 だが、アベノマスクの検品作業をしたアパレル業者はこう証言する。

「30万枚を検品して合格品は13万枚、不良品は17万枚近くあった。不良品が多く世帯に配る布マスクが足りなくなり、国内で慌てて埋め合わせの布マスクを生産をしています」

 本誌は中部地方で布マスクを製造している工場経営者をインタビューすることができた。一問一答は以下の通り。

――いつから製造しているのか?

「4月20日過ぎからの予定が、材料の納入が遅れて5月に入ってから生産を始めた。製造枚数は10万枚までいかない程度だね」

――生産のための仕様書(本誌で4月28日配信)や動画(本誌で5月8日配信)はあるのか?

「仕様書や動画もきたよ。この通りやれってね。そもそも新型コロナウイルスで大騒ぎする前は、日本で布製マスクなんてほとんど生産していない。仕様書を見てもよくわからない。動画の見よう見真似で板の上に大きなガーゼを置き、ペタンペタンと折りたたんで、ゴムをかけてマスクの型にしてゆく。簡単そうに見えて、最初はなかなかうまく作れなかった。初めてやった時は1時間に10枚とか15枚しかできなかった。慣れたら何十枚と作れるようになりました。まさにペタンペタンという作業だ」

 工場の中で数人の女性たちが、1枚の大きなガーゼをペタンペタンと折りたたんでいる様子が見えた。

――納期が当初、5月20日だったのに10日に早まったと聞いている。

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サージカルマスクの方が性能いい