本誌は武田良太事務所にI氏がどういう人物で、武田氏とどのような関係があるのかなどを尋ねる質問状を送った。事務所からは、「政治資金については法令に基づき適正に処理しております」という回答があった。

 そして、もう一人、閣僚名簿で「グレーな交友」を疑われたのが、科学技術担当相に起用された衆院当選8回の竹本直一氏(78)。SNSに、18年8月、花火を見物している竹本氏と記念写真に一緒に写っている角刈りの男性の姿がある。指定暴力団山口組系組幹部だったX氏である。

 同年3月に、竹本氏の後援会が開催した新年賀詞交歓会のパーティーで、X氏と岸田氏が親しそうに写真に納まっている写真が、写真週刊誌「フライデー」にも掲載された。

「X氏は長く幹部である組の顧問を最近までやっていたようだ。昔から、資金力豊富だと有名だった。岸田氏や竹本氏との写真は、箔(はく)をつけるために撮ったのでしょうね」(捜査関係者)

 そして、宏池会所属のある議員はこう話す。

「(フライデーに写真が出た時から)竹本氏は相手が暴力団関係者であることがわかっていたはず。岸田会長も、あの報道には激怒していましたよ。なぜ、竹本氏はSNSの写真を削除させなかったのか? こんなわきの甘さでは、大臣が長く務まるとは思えないですね」

 竹本直一事務所は、竹本氏が写っていた18年の写真については、「(竹本氏の)知人が開催した会合に来賓として参加した際のもの。X氏とは(竹本氏も)事務所も面識はない」などと回答。フライデーに掲載された写真については、賀詞交換会の場に岸田氏もいて、「その際に多くの参加者と撮影したなかの一枚」とし、X氏がその場にいたことについては「(竹本氏の)知人の同伴者が連れてきた友人」だったと説明している。

 新閣僚の身体検査はどこまで念入りに行われたのだろうか。
(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事