(c)2018 OAKLAND MOVING PICTURES LLC ALL RIGHTS RESERVED
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 オバマ前大統領が2018年のベストムービーのひとつに選んだことで話題になった映画「ブラインドスポッティング」。実際にヒップホップのアーティストである主演二人が、自分たちの経験を加味し脚本も担当。監督はヒスパニック系のエストラーダ。

【「ブラインドスポッティング」のワンシーンはこちら】

 サンフランシスコ湾の東側に位置するオークランド。黒人のコリン(ダビード・ディグス)は保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない。彼は幼なじみで問題児の白人マイルズ(ラファエル・カザル)とともに引っ越し業者で働いていた。

 ある日、帰宅中のコリンは、突然車の前に現れた黒人男性が白人警官に背後から撃たれるのを目撃する。これをきっかけに、彼らは互いのアイデンティティーや、急激に高齢化する故郷オークランドの変化の現実を突きつけられ、次第に二人の関係が試されることとなる。コリンは残り3日間を耐えれば自由の身として新しい人生をやり直せるのだが、マイルズの予期せぬ行動が、それを脅かすことに──。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
自由と平等が揺らぎっ放しのアメリカで生きる黒人の心情をラップに乗せて差し出し、魅力十分。なんだかんだ言っても、黒人と白人の間に友情は残るって作り方には共感できる。複雑な心情が交錯する知的なドラマは面白い。

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