岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office</p>

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撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、スイス・ベルナーオーバーラントの「高地訓練だ猫(にゃん)」です。

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 猫のトムとジェリーは仲良し兄弟。追いかけ合って、その勢いのまま直立する大木に共に駆け上がる。耳の一部の毛が長く、ヨーロッパヤマネコの血が入っているとご主人は言う。人には到底無理な山壁でも軽々と登っていってしまう。

 スイスのベルナーオーバーラントは、標高が高く、山小屋が開くのは夏の間だけ。夏が終われば、猫も人と共に山を下りる。短い夏を、めいっぱい動き駆けぬける猫たち。山で過ごせる貴重な時間を、野生の血は知っているように思えた。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2019年6月14日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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