北原みのり「希望を感じた韓国旅行」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「希望を感じた韓国旅行」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり週刊朝日#北原みのり
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

イラスト/田房永子

イラスト/田房永子

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。北原氏は若者世代の韓国文化の捉え方に感激する。

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 友人の息子が男友だち5人と、高校卒業記念にソウルを旅してきた。K-POPのお店に行き、美容院で髪を韓流にしてもらい、韓国ブランドの服を買い、コスメを選ぶという……女子と何ら変わらない楽しみ方をしたという。胸が熱くなる。たかだか30年ほど前まで、日本の男が連れだって韓国に行くとは、ほぼ買春を意味していた。それが、服とコスメを買う旅になるなんて!

 今の10代は男女問わず幼い頃から普通に韓流ドラマを観て、K-POPを聴いている。地上派テレビで「韓国は反日だ!」と騒ごうが、ネットでK-POPやドラマを楽しむ世代には響かない。実際、数日前に私も韓国に行ったのだけど、景福宮でチマチョゴリを着て観光する日本人女性が多くて驚いた。ただただ心からの憧れ、ただただ「かわいい」でチマチョゴリを着る世代が見ているのは、私とは違う日韓関係なのかもしれない。そしてそこから始まる関係も、きっとあるのだろう。

 私が1993年に初めてソウルを旅した時は、景福宮に、まだ朝鮮総督府があったことを思い出す。秀吉以来、日本に何度も侵略され、焼かれ、盗まれてきた景福宮は今、復元が進み14世紀の趣を徐々に取り戻しつつあり、観光客で溢れている。それでもそこにも植民地時代の爪痕はあちこちに残っている。破壊されたもの、残されるもの、残すもの、新しくつくるもの。景福宮の600年の歴史の中で、私たちは今、どのような時代にいるのか。

 景福宮から歩いて数分の場所に、日本大使館がある。ちょうどこの日は水曜日で、「慰安婦」にされた女性たちが日本政府に真摯な謝罪を求め続けてきた「水曜デモ」が行われる日だ。私も顔を出したのだけれど、この日、日本から大学生十数名が参加し、一人の女性が代表してステージの上でスピーチをしていた。彼女・彼らは「慰安婦」の女性の話を聞き、日本で学べないこの問題を学び、女性への人権侵害として考え続けてきたという。代表の女性が決意を表明するように、泣きながらこう言っていた。


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