「守秘義務として医師に業務内容を話すことも止められていました。自分では働く基準がわからず、大丈夫と思っていた業務量と内容で、過重労働と認定されました。再発の不安もあり、何度も会社側に交渉で改善を求めましたが、責任はないということでした」(Bさん)

 記者会見にあたり、オリエンタルランド側から、次のような書面が原告側に届いたという。

「キャストには情報管理の徹底に関する社内ルールを守る義務があります。改めて社内ルールをご確認頂きますようにお願いいたします。なお、訴訟での主張内容に制限を求めるものではありませんので、誤解のないよう申し添えます」

 二人はいまでも仕事に復帰することを望んでいる。Bさんは会社側の姿勢に疑問を示す。

「半年以上たっても現場は変わっていない。やっぱり、使い捨ての意識があるんじゃないかなと思います」

 オリエンタルランド広報は取材に対し、「先方の主張を踏まえて当社の見解を精査している段階にあり、回答を控えさせていただいている」としている。

 TDLは多くの契約社員らの頑張りで支えられている。これからも「夢の国」は維持し続けられるのだろうか。(本誌・岩下明日香)

※週刊朝日オンライン限定記事