奇才ジャック・ホワイトの新作に意表をつかれた (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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奇才ジャック・ホワイトの新作に意表をつかれた

連載「知新音故」

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小倉エージ週刊朝日#小倉エージ#知新音故
通算3作目となるソロ・オリジナル・アルバムを出したジャック・ホワイト

通算3作目となるソロ・オリジナル・アルバムを出したジャック・ホワイト

ジャック・ホワイト『ボーディング・ハウス・リーチ』

ジャック・ホワイト『ボーディング・ハウス・リーチ』

 ジャック・ホワイトのおよそ4年ぶりのニュー・アルバム『ボーディング・ハウス・リーチ』が実に痛快だ。意表をつく音楽展開に驚くばかり。4月7日付の米ビルボードのアルバム・チャートで初登場1位。大注目作である。

【ニューアルバムのジャケットはこちら】

 ジャック・ホワイトは1975年、米デトロイトで生まれた。ジョン・アンソニー・ギリスの名が96年にメグ・ホワイトと結婚してホワイト姓に。そのメグとザ・ホワイト・ストライプスを結成。結婚していたにもかかわらず姉弟と説明し、99年にインディーズからデビューした。

 アルバム『ホワイト・ブラッド・セルズ』(2001年)で注目を集め、『エレファント』(03年)からのシングル「セヴン・ネイション・アーミー」が世界のサッカー・ファンの間で話題になったこともある。

 以来、ザ・ラカンターズ、ザ・デッド・ウェザーなど別のバンドも結成する一方で、プロデューサーとしても活躍。ボブ・ディランやザ・ローリング・ストーンズといった大御所と共演し、ニール・ヤングの『ア・レター・ホーム』の共同制作なども手がけた。ビヨンセとのコラボ曲「ドント・ハート・ユアセルフ」も注目を集めた。

 デルタ・ブルースへの傾倒とともにその今日化を実践し、ガレージ・ロックを看板にしてきたザ・ホワイト・ストライプスが11年に解散した後、ソロ名義で発表した『ブランダーバス』(12年)では、カントリー、フォーク、ゴスペルなどルーツ・ミュージックの要素も採り入れ、続く『ラザレット』(14年)では、より入念に独自のフリーキーなスタイルを展開した。

 本作『ボーディング・ハウス・リーチ』はますます音楽性を広げ、ファンク、ヒップホップ、ジャズの要素を意欲的に採り入れた。

 ジャック自身が語るには、『ラザレット』でヒップホップ系のドラマーのダル・ジョーンズを起用したのをきっかけに、ヒップホップ系のミュージシャンに目を向けたという。

 レコーディングをめぐるエピソードも興味深い。狭いアパートを借り、14歳の頃に使っていた録音機材を持ち込み、ギターやピアノを使わず、頭の中に浮かんだ言葉にメロディーをつけて口ずさみ、楽器を足していったという。


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