田原総一朗「中国が北朝鮮を見放したことを示す『強烈なメッセージ』」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「中国が北朝鮮を見放したことを示す『強烈なメッセージ』」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗週刊朝日#北朝鮮#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

ここにきて、北朝鮮に対する中国の姿勢が変わってきていると田原総一朗氏は指摘する(※写真はイメージ)

ここにきて、北朝鮮に対する中国の姿勢が変わってきていると田原総一朗氏は指摘する(※写真はイメージ)

 難民収容施設をつくることを明らかにしたのは、何よりも北朝鮮に対する強烈なメッセージである。これまでは、難民を恐れて北朝鮮のレジームを壊すのを回避してきたのだが、難民がなだれ込んでも平気だぞ、と宣言したことになる。

 さらに、トランプ大統領が訪中して習主席と会談した後、昨年11月に習主席は側近の宋濤・中央対外連絡部長を北朝鮮に派遣した。

 だが金正恩委員長は宋濤氏に会わなかった。会うことを拒んだわけだ。この出来事を、日本を含む世界のメディアは、習主席が金委員長を甘く見たための失敗だと見た。

 宋濤氏は格が低すぎて、ばかにされたと怒った金委員長は会見を拒んだ。そのために、習主席はメンツをつぶされた、というわけだ。

 だが、私が信頼している習主席をよく知る人物は、金委員長が習主席の特使とは会見しないことを予見していたので、メンツをつぶされないために、わざと格下の人物を特使として派遣したのだろうと語った。

 逆に言えば、習主席は、金委員長と対話する気持ちがないことを示した、ということではないのか。習主席が北朝鮮の核保有を認めず、北朝鮮をかばう気持ちが薄れたとなると、米中が手を組める可能性が生じてくる。私は、これは日本の出番で、かつて小泉純一郎首相が金正日総書記に対して行ったように、日本が米朝の対話の仲介役となるべきではないか、と考えている。

週刊朝日  2018年2月2日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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