テレ東「池の水ぜんぶ抜く」はなぜおもしろいのか? カトリーヌあやこが分析 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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テレ東「池の水ぜんぶ抜く」はなぜおもしろいのか? カトリーヌあやこが分析

連載「てれてれテレビ」

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カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

(c)カトリーヌあやこ

(c)カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「池の水ぜんぶ抜く大作戦5」(テレビ東京系 11月26日19:54~)をウォッチした。

【「池の水ぜんぶ抜く」はなぜおもしろいのか? イラストはこちら】

*  *  *
 ついに第5弾まで来た「池の水ぜんぶ抜く」シリーズ。文字通りポンプで池の水を抜き、外来種などの危険生物を捕獲&駆除。ヘドロを掃除してきれいになった池に魚を戻すという、ただそれだけなのに思わず見ちゃう。まさにテレ東系ならではの、心のすきまにスッと入り込んでくる番組なんである。

 以前TOKIOの「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系)でも、この「掻(か)い掘(ぼ)り」を取り上げていたけれど、まさかの2時間ずっと水抜くだけで番組作っちゃうテレ東の勇気よ。つーか、最新版なんて池がでかすぎたり、ポンプが壊れたりで池の水全然抜けてなかった。もう番組のタイトルも趣旨もどうなってんだよ状態なのに、何食わぬ顔で放送してしまうテレ東のハートの強さにしびれる。

 なんせテレビ画面に映るのは、池、泥、魚、亀、貝の繰り返し。そして水抜きを見物する少年野球の子供たちや、犬の散歩中の近所のおじさんという終始のんきな風景。池ごとにレギュラーの田村淳(ロンドンブーツ1号2号)や田中直樹(ココリコ)やゲストタレントが、水抜きに参加するけど、断然目立っているのは「外来種ハンター」こと静岡大学講師の加藤英明先生だ。「クレイジージャーニー」(TBS系)で、藪に突っ込んで血だるまになりながらトカゲを追いかけるクレイジーっぷりを紹介され、今や生き物関係の番組にひっぱりだこ。

 この番組でも水をバシャバシャかきわけて、凶悪な面構えのアリゲーターガーやカミツキガメと格闘する。顔が泥まみれになろうが、腕が血だらけになろうが知ったこっちゃない。狙った獲物を捕獲した瞬間、その瞳に浮かぶギラギラとした輝き。危険生物の前で、こんなエクスタシーと狂気あふれる笑顔を浮かべる男、ムツゴロウさんこと畑正憲以来なんである。もう加藤先生の存在感がありすぎて、他のタレントの必要性がまったくなし。池の水と一緒にぜんぶ抜いてもらってもかまわないくらい。

 水を抜いても抜かなくてもいいシンプルすぎるこの番組、次回放送はなんとお正月「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜きましておめでとう2018」3時間スペシャルだって。「抜きましておめでとう」を言いたいがために正月から池!? 日本一おめでたいテレビ局はすでにテレ東に決定だ。

週刊朝日 2017年12月15日号


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カトリーヌあやこ

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