「偲ぶ会」の周辺では、埼玉県警の捜査員が警戒した=埼玉県日高市(撮影・上田耕司)
「偲ぶ会」の周辺では、埼玉県警の捜査員が警戒した=埼玉県日高市(撮影・上田耕司)
西口総裁と親戚だったという田代まさし氏 (c)朝日新聞社
西口総裁と親戚だったという田代まさし氏 (c)朝日新聞社

 9月27日午前、埼玉県日高市のとある会館。暴力団員の車が次々と門をくぐり、その周辺では、「捜査」と記された腕章をし、防弾チョッキを身にまとった埼玉県警の警察官が十数人で警戒にあたっていた。午前11時ごろ、ずっしりとした鉄の門が閉まった。関東最大の指定暴力団・住吉会の西口茂男総裁(享年88)の「偲ぶ会」が始まった。

【西口総裁と親戚だったという田代まさし氏】

「警察が警戒にあたっているのは昔、ほかの火葬場で射殺事件があったこともあり、トラブルを警戒したのでしょう。当初は跡目争いを警戒していたが、どうやらすぐにはなさそうな雰囲気ですね。会長職を退いてからも、西口総裁のひとことでものごとが決まったりもした。だから、重鎮がいなくなったので、うちわもめはあるかも」(暴力団に詳しいジャーナリスト)

 物々しい葬儀以上に話題になっているのが、元タレントの田代まさし氏が西口総裁と“親戚関係”にあることを告白していることだ。9月14日に都内で西口総裁の家族葬が営まれたが、弔問に訪れたとの情報が流れた。参列者はこう打ち明ける。「親戚なんです。総裁の奥さんのきょうだいの子供ですから」。田代氏はその2日前の12日のツイッターにこうつぶやいた。

「僕の大好きな叔父さんが昨夜亡くなりました。僕達兄妹を、おふくろが亡くなって以来自分の子供以上に面倒をみてくださった叔父さん!僕達兄妹は叔父さんの親戚でいれたたことをおふくろの妹である叔母さんに感謝するとともに、叔父さんのことを誇りに思って、これからも生きて行きます。合掌」(原文のまま)

 ツイッターには田代氏とのツーショット写真が掲載されているが、警察関係者によると、田代氏の隣に写っている男性は西口総裁だという。田代氏が通う薬物依存症患者の自助組織「日本ダルク」本部に取材すると、「個人に関することには応じられません」と回答があった。(本誌・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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