穏やかに笑い合う、ファイナンシャル・プランナーで秘書の木脇祐二さんとスポーツジャーナリストの増田明美さん夫妻。実は、“親分肌”の妻と“子分肌”の夫と、まったくタイプが違うという。それでも二人は仕事もプライベートも、365日ほとんど一緒だ。そんな夫婦の馴れ初めとはいかなるものだったのでしょう。
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――著名なスポーツジャーナリストの妻と、当時は会社員だった夫。出会って4カ月で結婚を決めた。
夫:出会いは、私が説明するの?
妻:もちろん。
夫:まず、私たち二人の間に、ミュージシャンのサンプラザ中野くんが出てくるんです。2004年に、中野さんと明美さんは『走る塾』という本を一緒に出して……あれは対談本?
妻:そう。共著で出したんです。
夫:その出版を記念して食事会をしましょうと。もともと、私は学生時代、中野さんのファンでした。当時、熊本でアマチュアバンドをやっていて、ラジオ番組で爆風スランプの曲をかけていたのがきっかけで、知り合ったんです。その中野さんから、今度、増田明美さんって人と、ご飯食べるよって誘われたんです。
妻:04年10月の後半ですね。
夫:会の当日は、最初、明美さんはいなかったんです。室伏広治さんのアテネ五輪金メダル祝勝会と重なっちゃってね。そこで、しこたま酔っ払ってから、こっちに合流してきた。
妻:あの時はまだ40歳で、お酒に強かったですね。室伏さんは母校・成田高校の後輩で、ずっと応援してたんですよ。だから、うれしくて余計に飲んじゃった。
夫:私はその前からマラソンが趣味でしたが、明美さんのことは、名前を知っているぐらいで。でも彼女と話した時は、とにかく明るい人で好印象でした。
妻:私も話しやすい人だなと思いました。
夫:会が終わる前に中野さんが、「増田さん、木脇君に連絡先教えてやってよ」って、ズバッと言ったんです。
妻:それから、二人で連絡を取り合うようになった。